「はだしのゲン」前編観ました

やはり今の季節・・・日本人ならば
第二次大戦のことを考えていたいもの・・・と
改めて思ってしまった「はだしのゲン」でした


この話は、私もたしか小学校でちらりとマンガを
観たことがありましたし・・・最近では次男が
ヨルダンの補習校でこれにはまっていて
おや？と思うような言葉を使うときがあったり
しました

で・・・

NHKで中井貴一がお父さん役で石田ゆり子が
お母さん役ということで・・なんとなくよさげ
（個人的には中井貴一→ビルマの竪琴→戦争もの
　で味がでる役者・・と勝手に思っております）
だったので、もちろん夫がHDDにとっておいて
くれていましたので、とりあえず前編だけ
家族で観ました　夫の手作り夕ご飯をいただきながら・・
（贅沢ですねぇ・・）

で・・・

マンガでもそうでしたが
これは、「ほたるの墓」に似た・・母親となっては
観るのがつらーい話なのですが・・・
やっぱりつらいことばかりで・・・ね・・・
もう涙涙で見入っておりましたよ
ゲンと弟役をやっている子役の演技もひどくよくって・・・
中井貴一も石田ゆり子も期待を裏切ることなく・・
がんばっていてね・・・
泣けました・・・

そして　同時に

夫がヨルダンでヨルダン人に言われた言葉を思い出しましたよ

「あなたたち日本人は、
　アメリカに原爆を落とされた国なんでしょう？」

この言葉は、被爆者が親戚にいなかったということもあるし
戦争に行った人もいなかった・・・ということもあって・・
なんだか・・・ものすごく考えさせられた言葉だった・・・

韓国人も中国人も日本人との争いを忘れることはしないでしょうに・・・なのになぜ日本人は戦争をいともあっさりと
記憶の彼方へと葬り去ることを選んでいるんだろう・・・

だから

あまり深くは考えず
子供たちにもこう言ってみました

「考えてみれば
　私たちが生きているっていうのは
　戦争で犠牲になった多くの人たちの
　おかげでもあって・・
　だから、自分の命っていうのを
　改めて考えるために
　毎年8月は、第二次世界大戦について
　考える月にしたいね」

くしくもその後
NHKで、城山三郎についての番組があって
酔っ払った夫はそのままにして、一人でみていた
ところ・・・彼は、第二次世界大戦をテーマに
いろいろな本を書いた人で・・・代表作である
「落日燃ゆ」では、

『戦争をしているときに
　戦場へと送り出した側の人間の気持ちが
　どんなものであったのかを
　書きたかった』

とのことで・・A級戦犯となって絞首刑となった7人の
中で一人文官であった（軍人嫌いだったので、軍人を
描くのはいやだったそうです＞城山氏）広田弘毅（こうき）氏
の伝記として書いたようです・・・
この番組をみて、城山三郎氏が最後に活動したことに
なんだか共感を覚えてしまいました

それは、『個人情報保護法』が成立するときに・・
城山氏は非常に憤慨し、反対の活動をして
当時の小泉元首相にも直訴をしたらしいのです
それは、言論の自由を奪うものであり、また
城山氏の経験から、治安維持法が制定されたときの
においがプンプンしたそうです

で・・

議員さんが、城山氏にこの法律の説明をしたとき
城山氏が驚くべき発言をしたらしい・・・それは

「自分の碑に、この法律にかかわった議員の名前を
　全員書いておく」

とのこと・・・なぜならば、治安維持法のときにも
これの成立に関わった人たちが誰なのかが
わからなくなっているそうで・・・そのため
責任がうやむやになっているらしいのです
だから、この個人情報保護法のような法律も
だれが法案可決させたのかの責任がうやむやにならない
ように碑に明記しておく・・・

と政治家に言ったらしいのです

それを聞いて・・・うーーーん　ほんと・・・
このことは大事なことかもしれない・・・と
思いました
日本の政治って、誰が何をやったか・・・
誰が責任をとるのか・・・なぁんて
いつの間にかうやむやになってる
政治だけじゃなくって、行政だってそう・・・
岐阜県庁のお金燃やし事件って・・・
その後どうなったんだろう？

ほんと・・・
見えないところで、だれかが何かをどんどんと
変えようとしているような気がする昨今・・・
城山氏の杞憂は・・現実のものになるかも
しれないな・・・と思うと・・

改めて、今年戦争のことを考えることの意味を
感じてしまうのでありますよ・・・