現在ある方によって執筆されているとの報告を母から受けました 現在校正段階に入っていて、関係者に資料をチェックしている関係上、母に連絡が入ったそうです

思わず「その校正途中の原稿送ってぇ」と電話口で叫んでしまいました

著者のO氏はK大学端艇部(ボート部)のOBで父と同年代の方です 執筆の経緯を以下のように書いていらっしゃいました

「先般、慶応大栄光のクルーとその後の人生を描いた『航跡』が出版されました クルーの夫人によるレポートだけに、ボートの技術的なことを含め、慶応サイドの状況が詳しく書かれています 私はレポのプロでもなければ小説家でもありませんが、艇差一尺の逆転判定負けのレースにいたるまでの、我々京大ボート部の真摯な取り組みについて、敗者の側からも書き残してみたいと思いました・・・」

 父のころはメルボルンオリンピックを目指して、かなり実績を積んでいたのですが、決勝にて慶応大学に写真判定で負けたという経緯があります この小説は『艇差一尺』というタイトルだそうですが、父はいつも「あのレースは勝っていた!」と悔しそうにしていました (個人的には私は学生時代、慶応大学生とはつきあうな!といわれていたぐらいです・・・)

 さっそく母から少しばかりの原稿が届きましたので、読んでみますと、本名ではないにしろ、私の祖父、祖母のことも書かれてあって、私にとっては父の学生時代をそばで体験することができる奥深い内容になっています・・ O氏は父のことだけでなく、祖父が積み上げてきた活動についても触れ、あぁ・・あれにはそういう意味があったのかと私自身知らないことだらけ・・ さらには父が付き合っていたという女性の話もでてきて・・ 面白がって読んでしまいました(最初の45ページほどですが) 

 全般的にその当時の社会背景もよく見えて、あるいは旧制高校的な学生同士のつながりも感じられ・・古きよき時代のことが深さをもって書かれています 

 自称小説家(軟弱で書くものは未完ばかり・・)の長男にさっそくこの話をしたところ、目を輝かせて・・見せてね!見せてね!って言ってました
 彼は祖父である私の父のことをこよなく愛していて、ICUHSにいけたのも亡くなった父のおかげだと思っています というのも当日試験の作文のお題は「夏休み30日間ボランティアをするとしたらどういうことをしますか?」だったのですが、彼は「お年寄りへのボランティアをする それは今のお年寄りは高度成長期を支えた方々であって、その方のおかげで、今の僕たちがいる・・ だから、恩返しとしてやりたい」と書いたそうです これを聞いたときは「あぁ・・父(彼の祖父)のことを言っているんだなぁ・・ 祖父を大切にする思いがこのような作文を書かせたのだ・・」と思いました そして長男をこよなく愛してくれた父に改めて感謝しました 合格できたのはパパのおかげだよ・・ってね そういう気持ちで今もいます

お葬式のときに母が・・ 長男が最後の病院で書いた祖父へのメッセージを読み上げてくれました 私はそんなことを長男を書いたことなど知らなかったのですが・・ 「おじいちゃんはボートに生きて、そしていま人生におけるゴールに向かって懸命に漕いでいる」といったことが書いてあり・・ 二人の強い絆を思い・・泣きの涙でした ほんと・・ ちょっと思い出してしまって・・^^;;

ということで、ちょっと湿っぽくなりましたが とりあえずどんな小説になるのか・・ 楽しみにしておりましょう!

  

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